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ホームレス

*今日の歌

ホームレスに身を窶したる姿をば

 見つけるられなば、秋霖の日に

 

背後から「めっけ!」といふ言の葉が

 聞こえきたらば蓑虫にに化けやう

 

もしもあの時互いに逃げ隠れの出来ぬ

 同時「めっけ!」であったなら

 

 その後どうしておられるだろうかと、どっちかと言うと興味本位に案じていたAさんの消息であったが。浦和の公園でホームレスをやっているところを女子社員に見つけられたそうな。Aさんのほうから声をかけてきたそうだから、互いに逃げ隠れのままならない、同時「めっけ!」だった野鴨。

 元上司の温情でどこかの会社に潜り込ませて貰うとか、田舎に帰るとか、そういった活路はなかったようだ。それにしてもホームレスは想像外だったなあ。無情の世だ。

 正確な歳は存知しないが40代半ばくらいだろう。年金生活は遥か彼方だし、生活保護を申請しても「バリバリの働き盛り」と認定され、却下されるだろう。だらしのない人ではあるが悪い人ではない。いつかはセーフティネットで掬い上げられるだろうが、それはかなり先のことになるに相違ない。

 はしかが流行っているそうだ。おおよそはしかほど幻想的な病はほかにない。経験する価値のある病だ。恐れたり、忌み嫌ったりする必要は何もない。