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読了

 怒鳴戸鬼院の「石川啄木」を読了した。途中で投げ出すこともせず、割と短期間に読み通すことが出来た。脳みそが心配したほどにはスカスカではなかったことが証明された。有難く、また心強いことだ。

 啄木に生涯付いて回った貧困と性欲。それはまさに現代人の問題と言える。まさに啄木こそが今の世に生きるわれわれの見も知らぬ隣人であったことに気づかされるのである。「石川啄木」はそのことに気づかせてくれる書であった。

 啄木の短歌作品が広く世に浸透していったのは太平洋戦争後だったそうである。昭和20年代という、まさに啄木短歌が天下を取った時代に、啄木フリークであったということは理由のないことではなかったのである。

 

 *今日の歌

北海道の地図を拡げて啄木の

 薄命、薄幸の軌跡をなぞるも

 

函館の青柳町をもし訪はば

 落胆のみが残るなるらん