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初桃

 *昔の歌

 

初桃に華やぐ果舗を過ぎてより

 不意に匂へりかの絞首刑

 

半盲のわれの目尻を痛烈に

 レモン液もて癒す諧謔

 

 (タッチミスで書いたものが消えてしまいました。明日あらためてかきます)

 

 小松川事件は私の中学生時代に起こった事件であった。その頃は越後の山奥で世間知らずの少年であったのだが、この事件から受けた衝撃は甚大であった。なんで甚大であったのかは今でも解らない。ボケ老人となったこんにちでは様々なことに関心を失いつつあるが、小松川事件への関心はさほど薄れていない。

 と言っても、参考資料に読みふけるといった情熱があるわけではない。ただ茫々と光景にもにもならない光景を思いめぐらすのみである。

 

 二首目は恥ずかしながら、成田闘争に参加した折のうたである。催涙弾を打たれて大慌てで崖の斜面を這い上がろうとして、自分が掴んでいるものを見てびっくりした。なんとフキノトウだったのである。その瞬間物凄い羞恥心が湧き上がって来て、やめたやめたの気分になってしまったのであった。

 実際のところ、空港建設予定地の風光明媚なるさまはショックであった。峡田から白鷺が飛び立つ、まるで水墨画を見るような光景を目にしたときは、自分がなんでこの地に来たかを忘れて見入ってしまったものだ。

 救護の女の子から目にレモンの汁を注ぎ込まれる時の心境は、実に実に複雑であった。お笑いであった。