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悪役

 何かの手違いで「ワッタ・チャンボリ」を二話続けてみることになってしまった。二話ともなかなか秀逸であった。悪役ミジョン、イ・ユリの面目躍如の感があった。

 やっぱりドラマの半分を過ぎる頃になると、ミジョンに対する見方が変わってくるみたいだ。なんて酷い女だという見方が次第に変化していることを認めざるを得ない。永遠の修羅を生きるミジョンへの思い入れが発生しているような気がする。

 ミジョンに比べたらト・ボリは全く無葛藤な存在だ。周囲の人々に葛藤を押し付けて自分だけは無葛藤でいられる。もっとも現在は記憶喪失中なのだから、それも致し方ないことではある。

 考えてみれば、記憶喪失によってこそボリは幸いなのである。実の母が交通事故によって殺人を犯した記憶から解放されているのだから、これほどの幸いはない。無葛藤に生きられるのも記憶喪失の賜物。ミジョンの喪失につぐ喪失の人生に比べたら、ボリは記憶の喪失によっていいとこ取りの人生行路になっていると言っていいのではないか。